堅牢な作り、優れた操作性をタフなアウトドアフィールドで実感

バリゴ・E7(イーセブン)

文・平岡竜石(国際山岳ガイド)

本ページの内容はインプレッション記事のため、使用者個人の感想を含んでおります。

ワンボタンで時計、気圧計、高度計、コンパス画面にアクセス可能

ネパール、ムスタン・ダモダル山群の名峰サリブン周辺をゆく。高度計、気圧計、コンパス、時計の各モードにワンボタンでアクセスできるから、登山中でも扱いやすい。
 E7を使いはじめたのは、2012年の冬からのこと。テスターとして山で300日以上使い、扱いやすさとデータの正確さの検証を行ってきた。
 まず好感をもてたのは、各機能をクロスオーバーして使用できる点。具体的には、時計画面から、気圧計、高度計、コンパスなどにワンボタンでアクセスできること、また高度計画面からワンボタンでコンパス画面に移れるなど、登山者の視点に立っているということ。直感的に操作できるから、登山中でもわずらわしさを感じることなく取り扱える。
 それぞれのボタンの反応も良く、手袋をつけたままでも扱いやすい。また、薄型のボタンは、他の物との干渉が少なく、誤って押されることを防いでいる。

過酷な状況でも信頼がおけるデータの良さ

大型のディスプレイは視認性が高い。判断力が劣りやすい高所登山でも、容易に時間を確認するこができた。2013年5月5日、サリブン頂上付近にて。
 ABS樹脂をメインに、ケースバックとベゼルをステンレス、風防(ディスプレイカバー部)にはミネラルクリスタルグラスを使用して、堅牢性と軽量性を両立している。
 岩や氷を登っても、藪をこいでも、雨のなかを1日中歩いても、問題なく作動。さらに標高7126m、マイナス30〜40℃のヒムルンヒマールの頂上でもいつもどおり使うことができた(※注1)。ミネラルクリスタルグラスのパネルには、まだ傷もついていない。
 高度計、気圧計も正確。1日に100m程度しか高度移動のない高所順応や、1日に2000m登り下りする登山でも、満足のいくデータを得ることができた。これは、気圧計メーカーとして長い歴史をもつバリゴならではの信頼性を証明するものだろう。
 直径36mmの大型レンズを採用し登山中の視認性に優れるのも、山での使用感をよくしている。また、大型ではあるものの、ステンレス製の回転式のベゼルや薄型のボタンによりシャープな外見の仕上がっているのも装着していてうれしい点だ。

(※注1)
一部個人の感想を含んでおります。低温下の動作保証範囲はマイナス10℃までです。それ以下の低温下では使用状況により液晶が凍ったり、センサーが誤作動を起こしたりすることがあります。


平岡竜石(ひらおか・りゅうせき)
UIAGM(国際山岳ガイド連盟)国際山岳ガイド。高所登山を20年以上登りつづけているベテラン登山家で、これまでヒマラヤのエベレスト、マナスル、チョ・オユーなど、南米アンデスのワスカラン、アコンカグア、チンボラソなどに登頂している。高所登山を専門とする山岳ガイドとしても活躍している。