ノンスティック加工や表面塗装をほどこしてある調理器具では、空焚き及び空焚きに近い状態になりうる調理方法はなさらないようお願いします。
空焚きは調理器具本体の温度を必要以上に上げ、ノンスティックコーティング面を痛め、剥離につながります。その温度は鍋の厚さにもよりますが一般的に260℃とされております。また400℃近くになると有毒ガスが発生することから、ノンスティックコーティングの製品の空焚きには注意喚起がなされています。 空焚きはコーティング面の剥離、破損につながるだけでなく、フライパンなどの表側に施してある塗装面の熱分解を誘発し、塗装はがれにつながります。
【空焚き】とは→鍋などに水を入れないで炊くこと。一部だけに食材があって、部分的な空焚き状態も同様です。
◆下記のような調理は避けていただきますようお願いいたします。
調理器具のソーセージが載っていない部分は空焚きに近い状態になります。
調理時間4~5分程でフライパンの表面から白い煙が出てきます。この状態は既にかなりの高温で、ノンスティック加工や塗装に大きな影響を与えています。
ソーセージを空焚き状態で4~5分程炒めた後にアルミハンドルでフライパンをつかむとその時の高温の影響で塗装面の熱分解がおき、ハンドルでつかんだ痕が塗装はがれとして確認できます。
ホイル包みの場合、内部で食材の水分が抜け、焦げ付きがひどくなっていることに気が付かずに継続してフライパンを火にかけ続けると、空焚きに近い状態になると考えられます。 アルミホイルを敷いた状態で料理をした場合も、アルミホイル上の焦げ付きをそのままの状態にしてフライパンを火にかけ続けると空焚きに近い状態になると考えられます。
調理対象物の水分が抜け、焦げ付きの匂いや煙が継続的に出てくる状態になるまで調理し続けるとフライパン内側のノンスティックコーティング面に気泡が出てきます。表面温度は200℃以上になっています。
そのまま調理を継続するとコーティングがはがれるようになります。
空焚きに近い状態、もしくは空焚き状態が継続するとノンスティックコーティングと同様に塗装面にも悪影響が起こります。
フライパンなどノンスティック加工製品を使用する場合、少ない食材や水分のない食材を炒めたり焼いたりせずに、ある程度調理器具内側全面に食材がいきわたるような調理を選択してください。フライパンなどの場合、表面全体を食材が覆うような調理であればコーティングや塗装面を痛めることはないと考えられます。
表面全体をきちんと使用した調理の場合は、フライパンからの熱が食材に伝わることでフライパンの温度が異常に高くなることは避けられます。