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先日、スウェーデンにあるtrangia社を訪問しました。
trangia社はスウェーデン中部のエステルスンド空港から車で30分ほどのTrångsviken(トロングスヴィーケン)という小さな村にあります。そこは1年を通して曇天が多く冷涼な気候が特徴で、9月には気温が一桁近くまで下がりオーロラが観測できることもあります。
またTrångsvikenはJämtland(イェムトランド)と呼ばれる湖や山に囲まれた自然の多い地域に属しています。trangia社以外にもアウトドアメーカーの工場やオフィスがあり、地の利が活かされたくさんのアウトドアギアが開発されている地域です。
trangia社は1925年にJohn E.Jonssonによって創業され、90年以上の古い歴史を持っています。
社名は村の名前と、代名詞となっているアルミ製品が由来になっています。
工場は朝7時半から稼働し、20代〜70代のスタッフ10名ほどがそれぞれの持ち場で製品を作っています。そこはまるで町工場のようです。年長者は若者へ技術や経験を伝え、また若者は軽量性やデザイン性等の現在のアウトドアのトレンドを伝え、常に情報交換がされています。また一つの工程を同じスタッフに担当させる専任担当制でスタッフをスペシャリストとして成長させ、品質の安定性を図っています。工場の規模は決して大きくありませんが、家族のようなアットホームな雰囲気が感じられました。
スタッフの殆どは工場がある村の周辺に住んでおり、フレックスタイム制で自分のライフスタイルに合わせて出勤時間を調整することが認められています。自分の仕事に集中することができる環境がしっかりと整えられていました。
併設されているオフィスでは、創業者より4代目の社長のMagnus氏を中心とし3名のスタッフで出荷、製品開発、広報等の仕事をしていました。社内には大きなティールームがあり、スウェーデンの文化であるFIKA(フィーカ・コーヒーやお菓子を食べながら休憩する時間のこと)を大切にしている様子が見受けられました。
trangia製品はどれもデザインに無駄がなくシンプルで使いやすいものとなっています。その製造は世代を超えて受け継がれ、スペシャリストとして育成されている町工場の良さが製品を通して伝わってきます。皆さんもぜひその良さを体感してみてください。
工場周辺には山や湖が広がります。